兵衛向陽閣の女将・風早万須美です。
兵衛向陽閣では、毎年数回の文化講座を行っております。
兵衛向陽閣にご縁をいただいた皆さまへの文化振興を
目的として、もう16回目を迎えます。
先月は作家・玉岡かおるさんをお招きして
女流作家ならではのお話を拝聴させていただきました。
ご自身が専業主婦から作家になったきっかけ、
作家になってからのこだわり、
現在の作品の方向性、
デビュー作である『夢食い魚のブルー・グッドバイ』という
とても長くて変ったタイトルをつけた理由、
編集部とのやりとりなど、業界秘話も満載の90分となりました。
とても若々しくフェミニンな外見の方なのですが、
お話されるとからっと元気、そして芯の強さを感じました。
それもそのはず、
去年出版された「自分道」という新書の前書きにこうありました。
「自分道」とは、自分が何であるか、どんな力を有し、
どのくらいの力に耐えうる器であるかを探し、知り、
ついには自分であることをそのまま出し切り、
自分をきわめて生きること。
けっして自分以上に無理はせず、自分以下にも温存しない。
あるがままに、できることのみ尽くし重ねて、日々を邁進
していくこと。
この本の内容は、幕末~昭和初期の激動の時代、
まだ女性は一歩下がって、という時代にもかかわらず、
精一杯に生き、のちの世に多大な影響をもたらした
数々の大和なでしこたちのことが描かれています。
今、幕末と同じように世界中が急激に変化しつつあります。
当館の変えていくべき点、変えてはいけない点、しっかり見極め、
老舗旅館の女将としての「自分道」を邁進してゆこうと思います。
玉岡さんのお話で、これからもたくさんの女性が勇気づけられ、
「自分道」を歩めますよう、玉岡さんのますますのご活躍、
お祈り申し上げております。
次回の文化講座は、6月16日(水)、16年で16万キロを旅し、
世界の秘境をまわって美しい地球の原風景を撮り続けている
夢絵作家・久楽迎古(クラーク・ゲーブル)氏をお招きします。
日本をこよなく愛し、現在は京都にサロンを開いています。
エコな観点からもいろいろなお話が聞けそうですね。
皆様のご来館、お待ちしております。
<6月16日(水) 夢絵作家・久楽迎古氏 文化講座>
●10:30開場 11:00開演
●お日帰り 7,000円/人 ⇒ 早割(6/1まで)6,000円/人
(講演会+ご昼食)
●ご宿泊(2名様~) 19,800円/人
(講演会+一泊二食+夕食時ワンドリンクサービス)
「秘められた力を全開に発揮していない人が多いのではないか。
世界に類を見ない独自の日本文化の誇りはどこにいったのか。」
久楽迎古
兵衛向陽閣 女将 風早 万須美